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寄生生物によって飛躍的に長寿を得た人類。しかし、その恩恵は選ばれし優秀な子供達にしか与えられない。子供達はその自由を奪われ、統制された空間の中で生きることを強いられる。それがはたして、来たるべきユートピアの姿なのだろうか。自由を与えられることなく暮らすことは不幸せなことなのか。ディストピアとユートピア。相反する二つの世界。しかし、必ずと言っていいほど、人は自由を選ぶのだ。そう、南風原も同様に。
少女はその目で何を、南風原に何を見たのか。希望なのか、絶望なのか。
このシリーズの語り部であり、傍観者であると思われた南風原が、実はその当事者であったというエンディングに、驚きを感じた。しかも、それが実際には何なのかは、またも受け手の想像に託されてしまった。これもアリとは思うが、個人的にはあまり好きな終わり方ではない。

この"ネオ"ウルトラQというシリーズ、当初のイメージとは大きく違う展開だった。ウルトラQの続編を謳うのなら、やはり巨大怪獣や宇宙人は欠かせない要素と思うのだけれど。いや、あくまでも"ネオ"なので、ということなら、これはこれでいいが、やはりウルトラという冠に違和感を覚えるのは、MAXだけではあるまい。「THE MOVIE」や「Dark Fantasy」のほうが、ウルトラ的要素は多かったように思う。
現代風かつ大人向けにアレンジするとこうなるのは仕方ないが、それならウルトラではなく怪奇大作戦をやって欲しかったなぁ...。

ともあれ、今年は円谷プロ50周年。新作はこれだけではあるまいと思うのだが...。

http://www.wowow.co.jp/drama/ultra/neoultraq/episode/index.html
民主主義とは、という話になるんかな。人間が作りしシステムはすべからく完全ではない。なぜなら人間そのものが不完全であるからだ。という教訓なのだろう。まぁそれはわかるが、お話しとしてはちょいともったいないなぁと。室井滋演じる議員、光石研演じるテロリスト、もう少し掘り下げても良かったのかなーって気がする。蛍雪次郎まで出演してるんだしねー。
結局アルゴス出しちゃうことで、まさにデウス・エクス・マキナ。なんでもありになっちゃうから。アルゴスを出さないと、それはもうウルトラQ的ではなくなっちゃうということもあるだろうけどね。だったら、この話ウルトラQの名前でやる必要ないじゃないのって。
うーむ、ちょっと食い足りない感があるなー。

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車いすの少女と、小さくおとなしい怪獣。怪獣は、特殊能力として治癒能力を持っていた。しかしそれは、身体に過大な負担がかかるものだった。怪獣は、少女に淡い気持ちを抱いた...。
という、あたまからオチの見える話ですな。まぁ、そうなればこういうことです。悲しい話に必ずなります。もちろん、人間にとってはハッピーエンドだけれど。異形の者は常にこういう運命なのだよな。だからこそ、怪しい獣、"怪獣"なのだけれどね。フランケンシュタインの頃からずっと変わらない。これが異形の者の性。

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これも星新一のショートショート的な話。ユートピアなのかデストピアなのか。怪獣によって繁栄をもたらされる日本。その遠い将来のことを看ずに、とりあえず直近を事なかれで済ませようとする人々。それが将来どんなデメリットをもたらすのか、そんな検証もないまま、目先の利益と反映を盲目的に享受せんとする姿勢。先がどうなるのか、それを描かぬままにストーリーは終わってしまう。
こういう話だと、いつもの3人組は出せませんな。というか、それとは違うパラレルな世界の話ということなんでしょう。この怪獣プラーナを原子力発電所に置き換えて観てしまったのは私だけではないでしょうねぇ。原発がもたらす繁栄。そしてその不透明な危険性。先にどんな未来が待っているのか...。

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星を越えた輪廻ですね。宇宙スケールのダライ・ラマ的な。なんというか、その輪廻をきちんとあるべき姿にするため、命をかけて戦う者。ひたむきで、自分の任務遂行に邁進し、実は素朴で良き人である。そういう姿を見せられて、自分が輪廻した者であるということを受け入れるべきか、おそらくは迷っている若者。少しの間だけ交わした心が、あおの若者の今後の生き方に大きく影響することは間違いが無い。なぜなら若者は尊き精神の持ち主なのだから。
しみじみとさせられるお話。けど、最後の最後、正平のカットで救われるね。

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なかなか面白かった。
いつの世も、人間の想像を超えるような大きな出来事が起こったとしても、それをどう解釈するか、どう対処するかは人間であり、得てしてエゴによって間違った判断を下してしまうのも人間。それを止めようとする正しき人々もいるのだが、その力は小さい。
ということで、ガストロポッドよりも、己の名声を得るために暴走する福田教授がコワイという話。そして、その一方で、ガストロポッドに心を通わせようとする少女。この少女のエピソードを入れることで、曖昧なエンディングに希望を持たせたということかな。
とにかく、解釈は見てる人たちにゆだねます、というのがこの「ネオQ」の一貫したスタンスのようです。

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ネオ・ウルトラQ初の巨大怪獣登場。といっても、8mくらいなので、まぁそこそこ大きいくらいか。しかも、島にいて暴れたりすることもなく、むしろ人なつっこいのね、このセーデガンは。造形的にはどことなくダイゴロウを思い出しますなぁ。キャラ的にもそういう路線だしね。
で、臭いという。臭さってテレビでは伝わりにくいので、なかなかテーマにはしにくいのだけれど。その臭いにおいが、あとで香しいにおいに変わる。優希はセーデガンと心通わせていたから、彼を助けようとしたのかな。それとも、まぁ金儲けの根っこになるんで、助けようとしたのか。もちろん、自分を助けてくれた怪獣が死んだら悲しいわけだが。
オチは、まぁマタンゴですね。

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うーん、不思議話でした。星新一のショートショートSFの読後感に似ているなぁ、この感じ。って思った。
人が作りし完全な人造人間エピゴノイド。相手を完全に理解できることは、幸せなことなのか。不完全であることは不幸なのか。という問いかけの答えは、結局得ることはできない。人造人間達の寿命は、残念ながら尽きてしまったから。
何とも奇妙な後味を残すエピソードでした。あの場所でエピゴノイド達はずっとあのままなのかと思うと、なんだかムズムズとしたキモチになります。

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今回も何というか、不条理的な。穴ですよ、穴。穴の中にはこの世の悪意が封じ込められていて、それを開ける資格を持つ男が、まさにその穴に呼ばれたという。
黒木はなぜ、パンドラの穴に呼ばれたのか。マーラーと呼ばれる異形の者は何なのか。そして、最後まで開けようとさせるマーラーの策略に打ち勝ったはずの黒木は、最後の最後でなぜ絵美子にハルカの幻を見てしまい、蓋を開けてしまったのか。
観念的で、いかようにも解釈の出来るエピソード。ウルトラQ的、ですかな。どこからどこまでが現実だったのか、それとも黒木の幻想だったのか。曖昧さがいいのかもね。
一番気になるのは、絵美子がコーヒーカップに隠したものは何だったのか、だったりしますが...。

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「美醜」の基準は絶対的なモノでなく、主観的なモノであると。ひとことでまとめると、こういう話で。これをリアルにやっちゃうと結構生々しく重たい話になっちゃうからね、SFでやるわけです。こういう主題って、過去にも様々な作品で散見されますな。ウルトラQ的にはどういうひねりをしてくれるかなーと期待はしてたんだけど、意外とストレート。ラストで、深雪がヴァルカヌス星人と行動を共にするあたりが、ネオ・ウルトラQ的オチの付け方なんでしょう。今風というか。 いやあ、宇宙人とか怪獣が普通にいる世界って、面白いね。

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