ネオ・ウルトラQ 第12話「ホミニス・ディグニターティ」
寄生生物によって飛躍的に長寿を得た人類。しかし、その恩恵は選ばれし優秀な子供達にしか与えられない。子供達はその自由を奪われ、統制された空間の中で生きることを強いられる。それがはたして、来たるべきユートピアの姿なのだろうか。自由を与えられることなく暮らすことは不幸せなことなのか。ディストピアとユートピア。相反する二つの世界。しかし、必ずと言っていいほど、人は自由を選ぶのだ。そう、南風原も同様に。
少女はその目で何を、南風原に何を見たのか。希望なのか、絶望なのか。
このシリーズの語り部であり、傍観者であると思われた南風原が、実はその当事者であったというエンディングに、驚きを感じた。しかも、それが実際には何なのかは、またも受け手の想像に託されてしまった。これもアリとは思うが、個人的にはあまり好きな終わり方ではない。
この”ネオ”ウルトラQというシリーズ、当初のイメージとは大きく違う展開だった。ウルトラQの続編を謳うのなら、やはり巨大怪獣や宇宙人は欠かせない要素と思うのだけれど。いや、あくまでも”ネオ”なので、ということなら、これはこれでいいが、やはりウルトラという冠に違和感を覚えるのは、MAXだけではあるまい。「THE MOVIE」や「Dark Fantasy」のほうが、ウルトラ的要素は多かったように思う。
現代風かつ大人向けにアレンジするとこうなるのは仕方ないが、それならウルトラではなく怪奇大作戦をやって欲しかったなぁ…。
ともあれ、今年は円谷プロ50周年。新作はこれだけではあるまいと思うのだが…。
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