怪奇大作戦セカンドファイル 「ゼウスの銃爪」

みたび怪奇大作戦が我々の面前に。
パイロット版として制作された2004年に人知れずオンエアされた「怪奇事件特捜チーム S・R・I」とは違い、今回は初作のリメイクとなる。従って、キャラクターはそのまま。もちろん、多少アレンジは加えられているが。沈着冷静な科学者牧史郎、岸田森の当たり役と言えるこの役は、西島秀俊。熱血漢の三沢京助(助さん)には、勝呂誉からココリコの田中直樹が。おっちょこちょいの最年少メンバー野村(ノム)には、松山省二から青山”マックス”草太に。SRIの紅一点さおり役は、小橋玲子から美波に。SRI所長の的矢には、原保美から岸部一徳が。そして町田警部役は、小林昭二から実相寺組の寺田農が演じる。このキャスティングを見ても、かなりの力のいれ具合がわかろうというものだ。
謎の人体発火現象。群衆の目前で突如燃え上がる人体。怪奇な事件も、実は高度な科学によって生み出された兵器によるもの。問題はそれを操る者、つまりゼウスの銃爪に指をかける者。
心の底の暗闇は、肉親にも理解することは出来ない。いや、肉親だからこそ、その闇に気がつかないのかも知れない。そんな闇が引き起こす事件は、たとえその行動によって救われる者がいたとしても、一方で新たな心の闇を生み出すことになるのだ。
牧はそんな闇の連鎖を断ち切ることができたのだろうか。
前述したように、キャスティングは文句なし。脚本もまずまず。特撮も良く。骨太の特撮ドラマとなっている。オープニングのテーマで、ちょいと泣けましたぜ。