トータル・リコール

あの、トータル・リコールのリメイク。いやいや、あれをリメイクするのか、とやや疑問符付きで鑑賞した訳なんだけど、いやー、トータル・リコールだった、確かに。いい意味で。オリジナルへのリスペクトで、忠実にブローアップしてて、いかにもトータルリコールだなぁという、そういう印象です。

シュワルツネッガー/バーホーベン版の明るい画面とは違い、よりリアリティのあるダークなイメージ。まぁ敢えてなんだろうけど、「ブレード・ランナー」に強くインスパイアされているであろうその世界観は、ディック繋がりということでアリですな。
有名な”Two weeks.”のおばさんのシーンも、違うカタチで再現。そして、あのおばさんもちゃんと出演してるところは、なんとも楽しいお遊びですなぁ。
さて、
シュワルツネッガー/バーホーベン版では、実は全てが夢だった…のか?的なエンディングになっているだけど、この2012版ではそういう見せ方はしてないねぇ。ちょいと深みが足りないような気がしたのが、残念。しかしながら、充分に楽しめるSFアクション映画にはなっているぞ。楽しかった。
ワイズマン監督、「トータル・リコール」と「ブレード・ランナー」をリスペクトしてるんだろうな。


「トータル・リコール」(原題:Total Recall) 12米 監督:レン・ワイズマン 原案:ロナルド・シャセット、ダン・オバノン、ジョン・ポービル、カート・ウィマー 
原作:フィリップ・K・ディック CAST:コリン・ファレル、ジェシカ・ビール 、ケイト・ベッキンセイル他