ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS

昨年、公開数日目で見てきました。
今回は、「ミレニアム」以降初の前作の続編ということで。もちろん、「54ゴジラ」の続編であり、さらには「61モスラ」の続編であり、さらには「決戦!南海の大怪獣」ともリンクしてたり。「61モスラ」の世界観との繋がりは、メーサー殺獣車を軸に「×メカゴジラ」でも語られていたわけだけれど、小美人やモスラそのものは出てこなかったからねぇ。
で、一言で言ってしまうと、「面白いっ!」。


上映時間91分があっという間。まぁ、ハム太郎との併映によって尺が多少短くなっているんだけど、この作品はそれが良い結果になっていると思う。ほとんど冗長なシーンがなく、ぐいぐいと引き込まされる。手塚監督の演出がこなれてきたのかなぁ。
マニア的には、小泉“クイズグランプリ”博が、昔と同じ役で登場し、またも小美人を助けるという設定や、吃驚のカメーバ登場とそれにまつわる台詞にニヤリとさせられたりする。
金子“ガオレッド”昇は好演。パイロットでなく整備士を敢えて主人公に据えたこのお話をうまく演じきっているね。演技はうまくなったなぁ。そう、整備士ってとこがポイントなんだよね。機龍にゴジラの骨格を使ったこと、それに惹かれてやってくる2代目ゴジラ。そして、それに呼応し姿を現す小美人とモスラ。「×メカゴジラ」での機龍の暴走は、この「G×M×M」の伏線に過ぎなかったのではないかと思わせる、うまい繋ぎだなぁと。それで、クライマックスの機龍の暴走、中條義人との交流(SAYONARAはちょっとやりすぎという感もあるが、91分の映画では、あれもありかと観た後には感じた)、そして日本海溝に沈んで行く機龍とゴジラ。この沈み行く2体の姿の悲しさは何とも言えぬ感動を覚えましたな。人間のエゴイズムの犠牲になった2体だからね。その辺りは、「54ゴジラ」とも相通じるテーマだったりするわけで、非常によくできてますよ。
キャストは前述の通り金子昇はよい。小泉博は、年取ったねぇ。でも、よいお爺さん役でした。また中尾彬演じる総理が一々重い演技なれど、まぁさすがといったところかな。ただ、女優陣がいまひとつ。小美人の長澤まさみ、大塚ちひろは新人かぁ。硬いね、芝居が。でも、小美人ということで救われてるか。如月役の吉岡美穂ちゃんは、ううむ…。台詞が棒読みつうのはいただけないなぁ。動きもなんだか悪いし。残念。ちょっとだけの出演だった釈由美子に比べると、特にその差が出ちゃうのが辛いとこ。
特撮はまぁ、言うことないすね。東宝のこの特撮が、今の日本の特撮の最高峰ということでしょう。お金のかけ方も違うし。特によかったのはモスラの造形。羽のしなりもよいし。模様も初代を踏襲してるし。へんなビームとか出さないのが良いね。燐粉が命を懸けた最後の攻撃だしね。幼虫の動きも非常に良い。目の色が変わるのは初めてながら、こういう見せ方もあるのかと。過去の作品での2種類の目の色の説明にもなってるとも言えるか。幼虫のゴジラとの戦い方なんかは「モスラ対ゴジラ」へのリスペクトだったりするし。で、東京タワー、国会議事堂、六本木ヒルズあたりがもう壊れて壊れてすっきり。
そんなわけで、楽しめる映画でした。これで「ミレニアム」以降のゴジラは一旦締めで。いい区切りになったと思われます。来年は生誕50周年記念の「THE GODZILLA」とのこと。こちらも期待していいのかな?

「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」 03東宝 監督・脚本:手塚昌明 製作:富山省吾 脚本:横谷昌広 CAST:金子昇、虎牙光揮、吉岡美穂、長澤まさみ、大塚ちひろ、小泉博、中尾彬 他