スカイハイ2 第四死「夢」

「夢」を持つことは生きる力をもたらしてくれる。しかし、その「夢」に執着した人間は得てして大きな過ちを起こすことが多くなる。そんな「夢」に執着した者がここにまたひとり。


やはりアスリートの世界は厳しいのかね。走る、オリンピックで走るという「夢」をかなえる為には、他人を犠牲にしてもかまわない。というか、勝負自体が人を蹴落とすというものだから、それは当たり前なのかもしれない。何も競技の時だけが勝負というわけではなく、普段の生活全てがアスリートにとっては勝負の場であると考えるのなら。「自分のために走る」という言葉は建前であって、本音を隠すためのものなのかもしれない。
そんなむき出しの本音を露にする者、それを隠して生きている者、どちらが幸せなのか。どちらがより「夢」というものに近づく生き方をしているのか。今回は、そんなクエスチョンを突きつけられたような気がした。死者である静香はひとみを呪い殺そうとしたが、最期にそれをあきらめる。ひとみの姿勢の中に、共鳴するものがあったからだろう。
毎回のパターンではあるが、最初に選択したのと違う選択を最後にはすることになるどんでん返し。ま、それはそれで安心して見られるのだけど。