魍魎の匣
ま、原作とは別モンと割り切って観た方が楽しめます。小説のエッセンスであるバラバラ死体、箱屋敷、マッドサイエンティストと行った要素を抜き出して再構築した、という印象を受けましたね。雰囲気で観せるというか。その分ストーリーはより簡素化されて、とっつきやすくなっている…かな?まだまだ十分にわかりにくいか。
しかし、簡素化されているとはいえ、ちょっとMAX的には許し難い改変がいくつか。頼子と加菜子の関係がすっぱりと省かれていたり、久保の犯行の発端となる部分が変わっていたり。というか、久保が美馬坂の手下になってるし。そして、ラストのアレが、違うんだよね…。
とはいえ前述した様に別モンとしてみればいいのかなと。原作は京極堂シリーズの中でもホラーSF色が強い作品なので、そういったジャンルのフィルムとして捉えれば、ね。
キャストはほぼ前作と同じながら、桔平ちゃんの関口はちょっと立派すぎるぜ(笑)。クドカンはかなりいい感じの久保でしたな。それだけに描かれ方がちょいと惜しいような。
なんというか、「原作に忠実な『魍魎の匣』という映画」の、長い予告編を観たような、そんな感じでした。
「魍魎の匣」 07 松竹 監督/脚本:原田眞人 CAST:堤真一、椎名桔平、阿部寛、宮迫博之、田中麗奈、黒木瞳、宮藤官九郎、柄本明
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