私的ドキュメント311

昨日、その時。
汐留イタリア街にあるオフィスのデスクで通常の業務。
ぐらりと来た。が、なんとなく揺れ方が違う、なんというか横にスライドするような揺れ。
なかなか揺れは収まらないどころか、どんどん強くなってくる。
立っていることが出来ない
デスクの上の書類が落ちる。他のデスクも同様。PCが倒れる。
女子社員が悲鳴をあげる。皆、デスクの下に隠れる。
窓から見える隣のビルが、ぐらぐらと揺れている。

あ、これは違う。違うレベルの地震だと思ったら、先日のニュージーランドのあのビルの崩壊を思い出した。あぁ、ひょっとしたら、ああなるのかも…と一瞬諦めの気持ちも。

どれだけたったか、揺れも収まりネットで情報を収集。
八千代市は震度5強。
猫たちはどうしているか。とりあえず家が心配だが、どうにもしようがない。

社員全員が一旦ビルから出て、前の広場に避難。
その間も余震がひっきりなしに起こる。

余震も落ち着き、ビル内に戻る。
自分の部員の安否を一通り確認。全員無事である。

徒歩で帰れる者は帰る。それ以外は、状況をみて適宜判断。
もちろん、首都圏の交通機関は完全にストップ。
八千代までは帰ることは無理だろう。
カミさんとメールでの連絡が通じ、家の様子もわかる。特に大きな問題は無し。
彼女も八重洲のオフィスで待機。帰れない。

オフィスの窓から外を見ると、多くの人が歩いている。
第一京浜は大渋滞。
そして、東京タワーの最先端部は、なんと曲がっている!

その間にも入ってくるニュースは、決して楽しいものではなく。
かつて経験したことのない、大きな災害が現に起きている。
今までは、そういった災害の映像やニュースを見ても、まるで映画のようで実感がわきにくかったのだが、さすがに先ほど体験した揺れは、まさにリアリティを持って五感に伝わる。

遠距離から通勤している社員は、会社泊の準備。帰れない者は仕方がない。
メールでカミさんも同様とのこと。

長い夜。
ひっきりなしに起きる余震で、深くは眠れない。
地下鉄の一部は終夜で運行しているが、千葉方面への運行は見合わせ。
デスクでうとうととしては余震で目が覚め、ネットでニュースチェック。
そんなことを何度も繰り返す。
そうこうするうちに、明るくなってくる。
そう、朝の来ない夜はない。

6時前には、東西線、東葉高速鉄道ともに動き始めたという情報を得たので、会社を出て駅に向かう。
大江戸線は普通に走っていた。東西線は超満員。しかも、なかなか進まず時間がかかる。東葉高速鉄道は空いていた。会社を出て2時間で、ついに帰宅。

心配していた猫たちの様子。雄の虎千代は普段とあまり変わらないが、雌の桜子と小菊はちょっと怯えていて、神経質に。それでも元気な様子に安心する。

部屋は、飾ってあった玩具・フィギュアが悲惨な状況。また、ラックに入っていたDVD類も…。

カミさんは会社泊まりご、そのまま仕事。こんな時なのに、いやこんな時だからこそのプレス対応。広報も大変。まぁ午前中だけで帰ってきたが。

国内最大級の地震、そして津波。まさに未曾有の大惨事。
関東大震災、阪神大震災に次ぐものとなっています。

亡くなられた方には、心からお悔やみ申しあげます。

そして、こんな中で人命救助や事態復旧のために戦っている人達には、心から敬意を表します。

自分が出来ることは少ないけれど。
Twiterを通じて人を励ましたり、節電を心がけたり。
手前で、自分が出来る、等身大のことをやりたい。やっていきたい。
そう思う気持ちは、現場で戦う人達と同じベクトルです。

多くの命が救われますよう。

ツレヅレ

Posted by MAX