touring report 「漢の国道」152号線を走る。 2005/8/17

誰が呼んだか、「漢の国道」。R152は長野県上田市から静岡県浜松市までを南北に走る国道である。途中、ルートが途切れており迂回する部分もあるが、そこも含めてまさに漢の国道と呼ばれるにふさわしいアップダウンにワインディング、狭路舗装林道といくつもの峠というまさにバイクツーリングには最高のルート。このルートを今回は茅野から天竜まで日帰りで走ってみた。距離的には中央高速諏訪ICから東名高速袋井ICまで200km弱。一日で十分に楽しめる。

早朝5時前に、自宅を出発。中央高速はこの時間はまだ空いており、快適なクルージング。8時前には諏訪ICに到着。早速R152へと乗り入れる。まずは高遠方面へと杖突峠を目指す。道幅も広く気持ちのいいワインディング。それを抜けると、田舎道がずっと続く。しばらく走ると「道の駅南アルプスむら長谷」だが、残念ながら本日休業。その先の美和湖を右手に見ながらさらに走る。

美和湖

[美和湖の駐車場で一休み。ここまでの心地よかったクルージングに、ちょっとインターバルを入れてみる。心の余裕…かな。]

 雲...空が高い

[雲が大きい!普段はなかなか見られない風景。]

続いては分杭峠。大鹿村と長谷村とのことで、はるか山々の間に人里を見下ろす峠は、やはり気持ちよい。またここは、なんでもN極とS極の磁気がお互いに打ち消しあうゼロ磁場スポットとのことらしいのだが…何も感じることはなかったネ(;^^)。

さらに峠道を進むのだが、結構寂しい道。他にクルマもほとんど通ってないし、しかも寒い。メッシュジャケットの下はTシャツだけという軽装で来たのだが、さすがに涼しさを越して寒いと感じるように…。山の中であり、しかもドピーカンという天気ではなかったのでね。ところどころガスって視界もちょいと悪くなってきたし。

分杭峠にて

[分杭峠から山間の集落を遙か彼方に臨む。やはりこういう風景は気持ちがよいもの。]

 誰も通らない道

[あまりにも他の車とすれ違わないというのも不安。これが国道?っていう細さだし。]

そして、地蔵峠へ。R152は途切れていて、ここは蛇洞林道という舗装林道。くねくねの舗装林道で、ほとんどのコーナーがブラインド。道も広くは無く、クルマが少ないとはいえあまり飛ばすことなく走る。地蔵峠は、看板だけ。道沿いに地蔵の姿は無く、奥まったところにあるらしい…が、観には行きませんでした。なんか寂しくて不気味な感じだったし。人、全然いないし。

風情のある橋
[なんとも風情のある橋。こういうのはあんまり最近は見かけないなぁと思い、ついついバイクを停めてしまった。]

 地蔵峠

[ここがまさに地蔵峠。この裏手のうっそうとした茂みに地蔵がある…らしいのだが。ま、次回チャレンジと。]

さて、次はしらびそ高原を目指す。しらびそ峠の駐車場で絶景を堪能…するつもりだったが、残念ながら雲っていて遠くまで見果たすことは適わなかった。残念なり。でも標高1833メートルの素晴らしさはちゃんと実感できたと。この展望駐車場からすぐのところにあるのが、ハイランドしらびそという施設。食事も宿泊もできるが、到着時刻がまだ11時くらいだったので、昼食を食う気にはならず。その代わり、朝飯として、山菜そばを食う(←をいをい)。もちろん、コーヒーも飲む。ここのコーヒーは、オリジナルのマグカップを持って帰れるのだよ。このマグカップの数で、漢度合いが測れるというもの…か?ここでしばらくまったりとする、が、やはり雲が多く景色を堪能することはできなかった。

何も見えない

[しらびそ峠の駐車場。ここは定番ビューポイントのはずなのに、この天気。]

 しらびその定番?

[これ、朝飯です(笑)このカップを集めるほど、漢ポイントが上がるらしい←違]

しらびそを降りて、御池山のクレーター跡を鑑賞。といっても、大きすぎてどれがクレーターなのか実感しにくいけれど。大昔、大隕石が落ちた場所なのだよね、その時はまさに地獄絵だったのでしょう…。

しらびそハイランド

[ハイランドしらびそは宿泊もOK。今度来るときはゆっくりと泊まるのもあるですな。]

 クレーターの縁?

[クレーターの縁にいるらしいんだが、大きすぎてよくわからんです。大昔のことだし。]

ぐーっと山を降り、南信濃村に。遠山郷とも呼ばれているのですな、このあたり。なんとものどかで良い村。時間の進み方が全然違うような気がするね。ここで昼食。あらかじめネット検索して目をつけておいた山肉料理の店「星野屋」に入る。まー、平日なので当然かもしれんが、MAX以外にお客さんいないし。一人で広い部屋にぽつんと座って、食事である。頼んだのは「満腹コース」。猪鍋、鹿メンチ、鹿ステーキなどがたっぷりと。満腹である。近くの特産物直売所でお土産の鹿カレーなどを購入。

満腹コース

[左上から猪鍋、鹿メンチ、鹿ステーキという山肉がいっぺんに味わえる満腹コース。3150円也。]
 

看板がいいねぇ

[何とも風情のある看板。山肉って感じが否が応でもわかります。「星野屋」、おすすめです。]

南信濃村からR152の不通区間を結ぶ兵越林道に入る。兵越峠の県境は、綱引きで毎年変わるらしいが、全然このあたり気がつかずに通り過ぎてしまったです。次の課題かな、兵越峠は。

R152に戻り、天竜川沿いを走る。山々の間を走る天竜川の雄大な流れを見ていると、日本にいるのではないような気になる。道はそこそこの広さなのだが、ダンプなどの車両も多く、あまりキモチ良くは飛ばせなかったんだけどね。ま、ゆっくりと川を眺めてのスローペースクルーズは、それはそれでよいものですな。この道は秋葉街道とも呼ばれており、秋葉神社の入り口からかの天竜スーパー林道へと繋がるらしい。ほとんどが舗装sれているらしいので、これも次回以降の課題ですなと。

雄大な川の流れ
[日本じゃないみたい。中国あたりの大河のような眺め。ついついアクセルも閉じ気味に。]

 秋葉神社入り口
[秋葉神社入り口。天竜スーパー林道も次のお楽しみということで。]

だんだんと市街地に入っていき、袋井ICへと向かう。今夜は平塚の実家に行くので、帰りは東名。16時頃に高速に乗る。途中渋滞もあったが、無事に秦野中井ICへ到着。


俯瞰


[ハンディGPSで取ったデータを、地図上で展開してみた。152号線はこうやってみるとほぼ南北に伸びるルート。入口、出口が高速ICに近いので、アクセスしやすい。(クリックすると大きな画像が見られます)]

てなわけで、R152は見所が多い日帰り可能なコース。もちろん、途中1泊しても楽しいだろう。1回では全てを堪能することは出来ないですな。今後も定期的に攻めたいコースと言えます

今回はZL1000での初めてのロングツーリング。旅立つ前は不具合が色々とあったのだけれど、なんとか修理も間に合ったわけで。1000ccのパワーと18Lのタンク容量の威力を十分に感じることができました。燃費も10マイル/Lくらいはいってます。満タンで200km以上、余裕で走れちゃう。ツーリングマシンだなぁ、ZL1000は。これからもロングツーリング、がんがんいきますぜ。

総走行距離:841km

TOURING

Posted by MAX