過去の特撮徒然草
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1997 MAR



MAR.1.1997 「ウルトラマンティガ」 “虹の怪獣魔境”

前回の感動巨編とはうってかわって、今回はファミリーなお話。この辺のバリエーションの持たせかたにはいつも感心するぞ。
しかもゲストには、お父さん役に山内“筆頭同心田中「中村さん!」”としお氏。そしてお母さん役には児島“十兵衛”美ゆき氏。うーむ、どちらもなかなかにマニアックな配役という感じがするなぁ。 怪獣が跋扈する魔境に入り込んでしまった家族。普段は疎んじられているお父さんが、その状況下でたくましさを見せ、家族の信頼を取り戻すというお話。なかなかに「ウルトラ」しててほっとする好エピソードと言えるだろう。
怪獣もガギIIとシルバゴンで豪華2匹登場。といってもガギはシルバゴンの強さを知らせるためだけに出てきた、まさにチャンドラーと同じ役なのだが。しかしガギのバリアあんな簡単に壊れちゃ、前回のあの苦労はなんだったのって言いたくなる気も・・・。ティガの「だるまさんがころんだ」も見られたしね。(こーゆーのって目くじら立てて「演出が間違ってる!」なんて言う人、いるんだろな)
ラストのムナカタの「家族みたいなもんです」っていう台詞もいいし、ダイゴにおんぶされているレナが、変わろうとするシンジョウに対して「いい」と言うひとこと。これが可愛かったなー、ホント。
ストーリー&コメントはこちら。


MAR.1.1997 「スタートレック ネクストジェネレーション」 “Birthright, Part II”

先週の後編。ウォーフが見つけた収容所は、クリンゴンとロミュランが対等で平和に暮らせる場所だった。しかし、それはいつわりの平和であり、自由のない生活など本当の暮らしでは無いと主張するウォーフ。やがてそれはクリンゴンの若者を中心に意識を変革させ、外へ出たいと望むようになっていった。真の自由とは何か。平和とは何か。そして征服するもの、されるものの関係は変わりうるのか。ここにはさまざまな問題提起があるような気がする。


MAR.2.1997 「エコエコアザラク」 “隣の女”

大学生が引っ越してきたマンションには、隣に美しい女が住んでいた。そして、彼女を追いまわす黒マントの怪しい女。普通、これなら隣の女のほうを助けたくなるよな。しかも、「あなたしか信頼できない」なんて言われたら。もちろん黒マントの女がミサであり、隣の女は悪魔に身体を乗っ取られていたのだが。都会でひとりで暮らすあまり、黒魔術に溺れた女。そしてそれを知りながらも、同じひとり暮らし同士、彼女と運命をともにしてしまう大学生。ここにも魔術では救うことのできない悲しい人の心があるのだ。
この話でもミサはどちらかというと狂言回し。ちょっと物足りない感じも・・・。


MAR.2.1997 「ビーロボ カブタック」 “メークドラマだカブ”

ということで2回目のカブタックだカブ。まだまだ人物紹介篇が続くんだろうけど、今回はクワジーロと蔵之助君の話。この蔵之助君がみょーにじじくさくていいね。しかも、あだながミスターとくるとは。こんな小学生いまどきいねーよ。いつもブレザーとか着ているわりには、家は工務店だしね。今後もどんどん突き抜けていって欲しいものだ。
しかし、小百合ちゃん役の小出由華ちゃんが“ルーガ”ちゃんだったことに気づくのが遅すぎたぜ!!すっかり大きくなってるんだもん。


MAR.2.1997 「BLACK OUT」 “CALL”

「Futurity5 CALL」。電話で人を殺すことができる。これは恐い。今までに見たBLACK OUTの中では最もリアリティを感じたエピソード。しかも、犯人と思わせた音響技師を早々に殺すなんて、これまたどんでん返しがあってびっくり。たまたまこの技師が覗いていた部屋の住人が被害者だったとこは、ちょっとご都合っぽいけれど、非常に面白かった。
特にインターネット通販の苦情処理係の女性が、そのストレスに耐えかねて犯行を重ねるというその動機も十分にありうる話だと思う。電話やE-Mail、あるいは電子掲示板など、フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションが今後もますます減って行くわけで、その反動はこういうところに出てくるのかもしれないなぁ、確かに。
今回なぜか華屋があまり現場で活躍しないのだけれど、なぜかな。それと彼が警視庁から嘱託を受けて操作を行なっており、普段は大学にいる身であることも初めて語られる。ラストの穴の開いた頭蓋骨模型が効いてるね。


MAR.2.1997 「BLACK OUT」 “毒”

「Futurity 6 毒」。琥珀の蝿と未知の猛毒。これがどう結びつくのかと思っていたが、なるほど。しかし、科学者というのは、自分の研究のためなら、人を簡単に犠牲にしてしまうものなのだろうか。このエピソードに出てくる科学者もその研究を学会に知らしめるためには手段を選ばない。犠牲者がでているのも不可抗力と言い切るのだ。それは、この科学者だけの問題ではない。彼の上司である大学の老教授達もつねに保身に回り、研究者本来の姿からはかけ離れている。そんな彼らを見てこの科学者が変わっていったという過程は想像できる。ただし、人を犠牲にすることが是ではないのは当然だが。
さて、この若い講師、どっかで見た人だと思ってたら、石橋“我が名はレギオン、我々は数多いものゆえに”保(長いっ!)じゃぁありませんか。ちょっとイメージ違ってるんで気ぃつきませんでした。
それと華屋の「恐竜人間!」、なかなかお茶目でした。謎の鞄もドラえもんのポケット状態だしね。これは永遠の謎か。


MAR.2.1997 「BLACK OUT」 “パラサイト”

「Futurity 7 パラサイト」。なんと沖縄ロケ。東京湾で発見された石化死体の謎を解くために、都合よく沖縄にいた華屋とともに海洋牧場の調査におもむく中園。地元では妖怪キジムナー出没の噂が。妖怪の正体は、やはり道を踏み外してしまった科学者の幼い娘。彼女も父の実験の被害者だったわけだ。これは哀しい。哀しい話だ。自分が間違っていることを知りながら研究を進めて、結果的に「怪物」を作り出してしまった男。ラストで断崖から娘の亡骸とともに身を投げる男を華屋は止めることができなかった。いや、これはひょっとすると止めることができたのを、あえて止めなかったという見方もできるのでは?もちろん、彼でなければ研究を遂行することができない、その義務があるとまで言った華屋だが、娘を失った男の哀しみを感じたのかもしれない。
この男を、個性派(MAXのお気に入りです)嶋田久作が好演。科学者としての道を誤ってしまった男の哀しさをうまく演じていたと思う。
しかし、華屋の携帯テルミンにはびっくり。あれ、欲しいぞぉ。


MAR.2.1997 「スタートレック ディープスペース9」 ”IN THE HANDS OF THE PROPHETS”

ベイジョー人と連邦の対立が激しくなるディープスペース9。ケイコの教える学校での授業が、ベイジョーでは異端になるためだ。それで宗教団体を中心に反連邦的な運動が始まるのだが。実際のところ、宗教組織内の権力闘争にディープスペース9が利用されただけであった。人々を扇動することによって、対立する司祭を暗殺しようとしたわけである。結局暗殺は失敗したが、その背後関係までは解明できなかった。 異なる価値観と文化を持つ種族が一緒に暮らして行く難しさを描いた好エピソード。日本ではあまり実感はないが、他民族国家のアメリカでは、やはり身近な問題なのだろう。


MAR.7.1996 「電磁戦隊メガレンジャー」 “砕くぞ! シボレナの罠”

今回はサブタイトルからシボレナ大活躍の回かと楽しみにしていたんだけど・・・、結局ブラック=耕一郎メインのエピソード。しかし、こいつはなかなかのキャラクター。別にリーダーってわけじゃないんだけど、しきりと仕切りたがる奴。こういう人っているよね、実際。でも、決して憎めないんだな。
メガレンも各キャラクターのエピソードでだんだんこなれてきたような気がする。もうひとつ突き抜けてくれるともっと面白くなるような気がするんだが。
しかし千里=イエローとみく=ピンクのミニスカがどうも気になるんだな、おぢさんは。あれで腕立てふせはやめてくれぃ!シボレナが本格稼動までは、このふたりに注目しようかな。


MAR.8.1997 「スタートレック/ファースト・コンタクト」

はい、行ってきました。初日の初回。結構空いてました、日比谷映画。(;^^)
さて、これはもうとにかくTNGの世界そのままですね。テレビ版の世界観そのままにすんなりと入って行けるノリですわ。映画だからって決して大風呂敷広げるのではなく、そこはツボを押さえたストーリー展開。これならうるさいトレッキーの皆さんも納得だろう。
で、これはやはり監督の功績が大きい。ジョナサン・フレイクス、当然TNGの世界はすみからすみまで知り尽くしているわけだから、こういう作品になるんだろうな。「ボーグ」、「ワープ」、「タイムスリップ」、「コクレイン博士」、そして「ヴァルカン」との「ファースト・コンタクト」。こういった以前からテレビシリーズにあった小道具をうまく組み合わせて作り出すストーリー、ファンなら思わずにやりとさせられるシーン(たとえばバークレーの登場シーンとかね)。これは楽しいですよ。
しかし、裏を返せばSTの世界を知らない人には、ちんぷんかんぷんのはず。いきなり「ロキュータス」なんて名前だされてもわからんでしょう。だから、ああいう極力ST色の出ない宣伝をしてたわけだな。日本でのSTの人気を考えれば無理もないか。
でも、MAXはいちSTファン、いやTNGファンとしてこれは燃えましたよ。前作の「ジェネレーションズ」よりもはるかに面白かった。STファンなら絶対に見るべき作品。
E型エンタープライズもかっこいいしね。

「STAR TREK / FIRST CONTACT」(96米) 監:ジョナサン・フレイクス 脚:プラノン・プラガ、ロナルド・D・ムーア 出:パトリック・スチュワート、ジョナサン・フレイクス、ブレント・スパイナー、レヴァー・バートン、マイケル・ドーン、ゲイツ・マクファデン、マリーナ・サーティス、アルフレ・ウッダード、ジェームズ・クロムウェル、アリス・クリーガ、ニール・マクドノウ


MAR.8.1997 「BLACK OUT」 “インストール”

「Futurity 8 インストール」。“インストール”とはいったい・・・。それは人を思うがままに操る禁断のプログラム。もし、他人を自分の思うように操る事ができたら・・・。自分が独裁者にもなれる。どんなことでも思いのままとなる。それは非常に魅力的な誘惑である。
それを実用化してしまった科学者がいる。集団行動の規律を乱さないため、児童に対して行われるインストール。あるいは、女を思いのままにもてあそぶためのインストール。どちらも人間の本質的な尊厳を貶める行為と言えよう。
しかし、ここで事件は意外な展開をみせる。連続して起こる人が人を襲う事件は、実は研究所に侵入したハッカーによって引き起こされていた。彼が事件を起こす事によって地図上に描いた、大きなアインシュタインの顔はどんな意味を持つのか。そして、完敗してしまった華屋と中園。結局事件はハッカーによるデモンストレーションだったのだろうか。それにしても、これで事件が終了したと考えるのは楽観的すぎるはずだ。自分の周りでもいつ同じ事がいつでも起こりうるという恐怖を残して、このエピソードは幕を閉じてしまったわけだ。


MAR.8.1997 「ウルトラマンティガ」 “オビコを見た!”

なんとも哀しいエピソードだったなぁ。この現代に居場所を失いつつある妖怪オビコ。彼の住みかである山も、健康ランドの建設が決まっていた。彼は闇の中でしか生きる事ができないわけで・・・。そこで行動に出るオビコ。といってもせいぜい町の人間を脅かして、暗闇を復活させるくらいのことなのだが。よろこぶオビコの姿が憐れである。 しかし、その暗闇とて昔と同じムラが帰ってきたわけではない。いまさらすむところは無い事を改めて知るオビコ。そして彼は巨大化し、町を破壊しようとする。しかし、考え様によっては、これも本当に町を破壊しようとしていたわけではなく、はじめから死に場所を求めていたのではないだろうか。ティガに対してだだっ子のように、襲い掛かるオビコ。そして、ティガの放った威嚇の光弾を、あえて体で受け止める。やはり、自分の死に場所を探していたのだろう。慌てて抱きかかえるティガの腕の中で死んでいく。そして、ティガのからだとオビコの体は無数の光の粒になって、闇の中へ消えていく・・・。
なんといってもオビコを演じた赤星昇一郎の演技が最高である。現代に取り残されたユーモラスで哀しい妖怪を、完璧に演じていた。前述の闇の前で喜ぶシーンと、ラストの光になって帰っていくシーン、MAX涙が出ました。
ストーリー&コメントはこちら。


MAR.9.1997 「エコエコアザラク」 “魔性の園”

げに恐ろしきは女の嫉妬というストーリー。落ち目のタレントが黒魔術でライバルのタレントを殺してしまう。しかしながら、そのタレントも同じ死に方を・・・。さらに同じ黒魔術が町でスカウトされたミサにも降りかかるのだが・・・。
このシリーズは女の嫉妬により引き起こされる魔術と、それが招く不幸な事件を扱ったものが多い。昔から“魔男”っていうのはあまり聞いたことがないけれど、女はだれでも魔女になれるのだろうか、簡単に黒魔術に走るようだ。女性というのは巫女などに代表されるように、この世のものでない力を扱うようにできているのかもしれない。
今回も黒魔術の鉄則とも言える、しっぺ返しが最後に行われたわけだ。あの、最後、血まみれの愛美とゆきのが優子に迫るところは、ちょっとぞっとしたぞ。しかし、これを為すもの、ミサの悲しさはいかなるものだろうか。
今回はちょっとエロティックなシーンもあって、うれしかったっす。


MAR.10.1997 「ビーロボ カブタック」 “料理はまごころカブ”

いよいよ、ルーガちゃんこと小百合ちゃんのエピソード。いや、ルーガちゃんもすっかり大きくなっちゃったのね。それで、今回の対決はカレーライス。この対決がみどころなので、もっともっと突き抜けた戦いを見せて欲しいぞ。そういう言う意味じゃぁ、今回は料理の鉄人のパロディっぽくってなかなか良いのでは。
しかし驚いたのは、キャプテントンボーグだよな。彼がカレーの味を判定するんだけど、あぁやって食べるとは。モーフィング使いまくり。こーゆーの好きなので、どんどんやってほしーね。
ところで、譲くんってモスラにでてたあの子なのね。これまた気づかんかった。
(っていうか、あの映画忘れてた(;^^))


MAR.10.1997 「スタートレック ディープスペース9」 ”THE HOMECOMING”

長い間カーデシアの収容所に捕らえられていたベイジョーの英雄リーを救い出す事になるキラ。彼はDS9のベイジョー人たちに圧倒的な支持で持って歓迎される。今の不安定なベイジョーを救う救世主となるかもしれないのだ。
しかし、彼はシスコに自分が本当の英雄でない事を打ち明ける。しかし、ベイジョーを救う事を希望するシスコ。一度は密航してガンマ宇宙域へ逃げようとしたのだが・・・。
そして突然帰還命令が下るキーラ。後任はリーということに。
というところで、以下次週。どうなるの、この話?


MAR.14.1996 「電磁戦隊メガレンジャー」 “キメるぜ! これが裏技バトル”

現役高校生がメガレンジャーになってギャラクシーメガを操縦するのはいかん、ということで自動操縦に改造されてしまったわけですな。しかし、強敵エビネジレの登場でピンチのギャラクシーメガ。やっぱ俺達の出番じゃんてな感じで、ギャラクシーメガを操縦するメガレンジャーたち。
しかし、ギャラクシーメガって人たくさん乗ってんのね。だから戦闘中も中に人いるわけよ。大変なことだと思うけどな、これって。戦うたびに怪我人続出って気がするんだけど。
さて、今週のMAXいちおしカットはこれ。

ノーコメントね。


MAR.15.1997 「ウルトラマンティガ」 “うたかたの・・・”

非常に重いテーマを扱った、川崎監督の意欲的な作品。脚本、特撮、本編監督を一人でこなしている。
さて、人間はなぜ怪獣と戦うのか。これはある意味過去のウルトラマンシリーズ全てに共通する課題である。更に言うなら戦う理由があろうとなかろうと、怪獣と戦わない限りこの手の番組自体が存在しえないわけで・・・。
今回登場した怪獣ジョバリエは、いつどうやって出現して何をしたのかが一切描かれないままに、いきなり登場している。そして、ここで描かれているのを見る限り、ジョバリエから先に攻撃するシーンがない。必ずTPCやGUTSが攻撃して、それに対して反撃している。一方のクリッターである。これは劇中でも言われているとおり、人間の生みだした電磁波によって出てきた生き物である。つまり、人が電磁波を使わなければ、害のない生き物という事になる。ジョバリエもクリッターも人類と共存が可能な、同じ地球上の生き物なのかもしれない。
この問題提起はレナとマユミからなされる。レナは人はどうあるべきか、そしてティガはなぜ助けてくれるのか。ダイゴはそれに対して、我々は人間のものだけでない地球全体を守るために戦っていると答える。マユミはもっと辛辣に、人が武器を捨てれば怪獣は出てこないと言い放つ。人の作りだした怪物、カゾートによって恋人を失ったマユミならではの台詞である。それをわかりきれないヤズミとの確執。
「死ぬのが恐くないわけない!」と叫んで初陣を戦うヤズミ。しかし、彼はもうがむしゃらに怪獣に向かうのではなく、マユミとの会話によって何かを見いだしたのかもしれない。「戦いのための戦い」ではなく、戦うための理由。そしてティガ=ダイゴも強敵ジョバリエに苦戦しながら、その戦う理由を悟る。それは、「仲間を守るため」である。
そして、クリッターは人との戦いを避けて、この地球から去っていった。共存するという道を違う形で実行したのである。人は単にクリッターの排除という道しか見いだせなかったのだが、それをあざ笑うかのような行動だ。
「戦いのための戦い」がいかに意味の無い悲しいものであるか。そして、場合によっては、つまり守るべきもののためには戦わなければならないこともある。これが川崎監督の言いたかった事なのだろうか?川崎監督が自ら提示した疑問は全てがすっきりと解決したわけではないと思う。
もちろん、ウルトラマンティガという番組は今後も普通に続いていくのだろうし、今回のような重い展開をずっと引きずるものではない。隊員たちもいつもの明るさに戻るはずだ。つまり、このエピソードは川崎監督が“うたかたに・・・”、はかないエピソードとして提示したものなのと思えるのだが。
ラストの握りあうマユミとヤズミの手。これは人と怪獣の共存を示すものなのか。さらにつっこんで考えるのなら、怪獣を敵に置き換えて、世界でおこっている様々な軍事衝突に対するメッセージとも読むことができる。
ストーリー&コメントはこちら。


MAR.16.1997 「エコエコアザラク」 “死の掟”

いじめにあっている女子高生に唯一親切にしてくれた友達。彼女は目の前で交通事故に会ってしまい死んでしまった。なんとか魔術の力でもう一度会ってお礼を言いたいと訴える少女にミサは魔術をかける。
魔術の力で過去にタイムスリップ。しかしミサの言うとおり、友達と思っていたのは間違い。実は男に襲わせるために親しいふりをしていたことがわかった。それでも友達を信じようとする少女。目の前でやはり交通事故に会ってしまう友達の目には涙があった。
過去にさかのぼることは良いが、決して改竄してはならないというタイムスリップの原則。この場合は死んだものは戻らない。それを阻止したら誰かが身代わりにならなければならないという死の掟である。
少女の過去に入り込んでくるミサが、普通ぽくって可愛いいな。


MAR.17.1997 「ビーロボ カブタック」 “ウメ星一本背負い!!”

新メカ、デンデンローラー登場!なんとこいつもしゃべるとは驚きだ。そして、今回はスターピース争奪のために柔道対決。なぜかクワジーロ抜きで話は進むんだな、これが。
しかしねぇ、キャプテントンボーグってただのおせっかいじゃねぇの、って気もする。しかも正体不明なんだよな。譲くんのおじいちゃんが作ったビーロボではないんだよね、多分。この辺りのなぞはおいおい解明されていくんだろうか。


MAR.17.1997 「ゴジラ」

大井武蔵野館の東宝特撮映画大事典・怪獣篇はこの作品で幕をあけた。
名作、である。何度見ても凄い。怪獣映画というジャンルがまだ無かった時代の映画、やはり怪獣ではなくて人間が主役である。芹沢の悲しさはもちろんのこと、ゴジラに襲われる名も無い人々にドラマがある。銀座で子供をかかえ「もうすぐお父ちゃんのところへいけるのよ」と泣く女性。有名なテレビ塔のアナウンサー。親が死んで泣きじゃくる子供。どれも胸を打つ描写である。やはり戦後のい映像ということで、リアリティが圧倒的にある。
あらためて怪獣映画とは何かを考えさせられる作品だ。

「ゴジラ」(54東宝) 監:本多猪四郎 特技:円谷英二 原作:香山滋 出:宝田明、河内桃子、平田昭彦、志村喬


MAR.17.1997 「獣人雪男」

表現上の問題によって、ソフト商品化されていない作品。ひょっとするとこの機会を逃すと、当分見ることは無いかもしれないと思っている。
内容的には、典型的なモンスターストーリーといってもいいのでは?山奥で謎の遭難。遭難の原因を突き止めに来た若者たち。雪男がいるという噂。山奥の村に伝わる秘密の山神。その雪男を捕まえて、一儲けしようとする悪人。村に住む魅力的な女。村人に捕まる主人公。それを助ける雪男。雪男を捕らえる悪人。子供を殺されて荒れ狂う雪男。村を襲い、ヒロインを誘拐。そして、村の女と共に噴火口に落ちていく雪男。見守る主人公とヒロイン。
典型的な秘境モノってかんじがするけど、これを日本の山奥でやったとこが諸般の事情にひっかかってまずかったかなぁ。テンポもなかなかで、面白い作品だとおもうけど。合成なんかはちょっと厳しいところが多いんだけれど。
村の女、チカ役の根岸明美が非常に魅力的。ヒロインの河内桃子より好きだな。

「獣人雪男」(55東宝) 監:本多猪四郎 特技:円谷英二 原作:香山滋 出:宝田明、河内桃子、根岸明美


MAR.17.1997 「大怪獣バラン」

東北の日本のチベットと呼ばれる地方に、昔から住むという婆羅陀巍様。しかし、その正体は大怪獣バランだった。ゴジラのごとく地を歩き(といっても四つ足だけど)、ラドンのごとく宙を舞う大怪獣である。
前半の秘境モノ風のテイストは結構おもしろく、バランが登場するまでの盛り上げ方などはとてもうまい。また特撮も冴えている。
しかし、後半の羽田に上陸してからは、なんかテンポも悪くなり、ちょっとつらい。最後は羽田沖で大爆発してあっけなく昇天。結局、上陸して何百メートルしか進むことができなかったわけだ。そういう意味では非常に不憫な怪獣といえるかもしれない。

「大怪獣バラン」(58東宝) 監:本多猪四郎 特技:円谷英二 出:野村浩三、園田あゆみ、千田是也、平田昭彦


MAR.21.1997 「BLACK OUT」 “SLEEP”

「Futurity 9 SLEEP」。人の生理的な機能のうち、未だ謎の部分が多いといわれる睡眠。その睡眠と夢を自由に操ることができるテクノロジー。さらにはその夢をバーチャル体験として、仮想現実化するテクノロジー。これは、実現することが出来たら大変に素晴らしいことだ。眠りながら、仕事が出来るなんて、作業効率は倍になり、人間は更に進化できるかもしれない。
しかし、こんな素晴らしいテクノロジーも、使うものの私利私欲が絡んだら、単なる産業スパイの道具でしかあり得ない。今回のストーリーは素晴らしいテクノロジーを開発しながら、私欲の追求の道具にしか使えなかった青年たちの悲しい末路を描いている。これに対して華屋はなにもできない。ただ翻弄されるばかり。結局、彼らは自滅することになってしまった。
華屋の夢に出てくる中園の姿は、彼の本質的な欲求から生まれたものなのだろうか?非常に興味深い二人である。


MAR.21.1996 「電磁戦隊メガレンジャー」 “やったね! 爆走デジタンク”

さて、今回はメガピンク=みくちゃん篇。いかにもぢょしこーせーという感じのみくちゃんに、おぢさんの顔もゆるみっぱなしでした。しかも私腹もなかなかかわいーじゃん。こまっしゃくれたコギャルっぽくなくてさぁ。こーいうふうに5人の学園生活中心でシリーズ進めていってくれると面白いんだけどなぁ。
しかし、休日でみんな私服なのに、耕一郎だけ学生服っていうのは笑ったよなぁ。


MAR.21.1997 「激走戦隊カーレンジャーVSオーレンジャー」

お楽しみのカーレンVSオーレン、LDをGET!
さて、あいもかわらずお馬鹿さんのカーレンジャー、よりによってオーレンジャーと仲違いをして巨大ロボ迄交えての大混乱。しかしながら自分の間違いに気がついて、あっさりあやまるレッドレーサー。おいおい、こんなんでいいのか?しかもオーレッドをボーゾックにさらわれた責任で国際裁判に提訴されると脅され、いやいや三浦参謀の特訓に。これがまた、三浦参謀もまじめなんだかふざけてんのかわかんない特訓だもんなぁ。カーレンの毒気に当てられたか?
しかし、この5人、緊張感ないよね。まじめに軍人やってるオーレンがかえって滑稽に見えちゃうんだから、たいしたもの。やはりカーレンジャーは偉大だよ、このノリ。
カーレンは、オーレンロボでバリバリアンに突っ込み、レッドレーサーのわかりやすい特訓の成果によって、無事オーレッドを救出。オーレン+カーレン10人のヒーローとボーゾックの激しいバトルは見物。最後はVRVロボ、サイレンダー、オーレンロボと巨大SSスタタンゾ、バラモビル、そしてノリシロン増刊の戦いになだれこむ。
しかし、ラストでなぜか和太鼓を叩いてしまう三浦参謀。やはりこの人、ただ者ではない。
おっと忘れてたぁ。やはりゾンネットちゃんですよ。いいっす。やはりMAXは宇宙一のゾンネットファンなのだぁ。「あぁ〜ん、かわいそう!」がたまらなくいい!バニティミラーがなんだ!やっぱゾンネットだぁ!
さてさて楽しませていただきましたぁ!バンクフィルムもフルに使って、メカ登場シーンもバッチシだったしね。で、来年は「メガレンVSカーレン」かな?

「激走戦隊カーレンジャーVSオーレンジャー」(97東映) 監:坂本太郎 脚本:浦沢義雄 出:岸祐二、増島愛浩、福田佳弘、本橋由香、来栖あつこ、七瀬理香、宮内浩


MAR.22.1997 「BLACK OUT」 “LIFE”

「Futurity 10 LIFE」。冷凍精子と冷凍卵子による人工授精。これによって、人の生はより進化することができるのか?それとも神に対する冒涜なのだろうか?事実、現在でも人工授精と代理母による子供は産まれてきている。もちろん、その事情を充分に考慮してのことであるが。さらにインターネットによる“優秀な精子”の募集が話題にもなっている。もちろん、これらは法的な問題は何も無い。
しかし、精子や卵子をもてあそび、それを私欲のために利用する者が実際に出てくるというケースは充分に予想できる。今回の犯人も、科学研究を暴走させてしまったひとりである。しかも、華屋、中園の努力にも関らず、彼女は盗んだ精子を自らの子宮に着床させてしまうのだ。雅人が、彼女は“女”だからと華屋に注意したにもかかわらず。
雅人の再三の華屋への注意が妙に耳に残る。


MAR.22.1997 「ウルトラマンティガ」 “青い夜の記憶”

今回もちょっと悲しいエピソード。幼い頃地球に一人残された宇宙人。マヤという地球人の体を借りて、地球人として生きてきて、しかもシンガーとして成功をおさめている彼女だが、心のどこかで違和感を感じている。そして夢で見る青い夜空の星々。そこへ“兄”と名乗る人物からのテレパシー。やはり、自分には帰るところがあった。今の地球人としての生活はかりそめのものであったわけだ。まるでかぐや姫のようなストーリー。
しかし、悲しい出来事が起こり、結局彼女は地球人として生きていくことになってしまう。あの時、シンジョウは彼女の兄を装って別れを告げるのだが、やはりマヤにはもう彼女の兄はシンジョウの中にはいないことがわかっていたのだろう。シンジョウは彼女の役に立ったのだろうか?ダイゴはそうだと答える。結局、マヤに地球で生きていく決心をさせたのは、シンジョウなのだから。
青い星空を見上げて流すマヤの涙が、心に痛い。
マヤ役の田中規子が好演。ひさびさにシュシュトリアン姉妹の共演ね。 ストーリー&コメントはこちら。


MAR.22.1997 「スタートレック ネクストジェネレーション」 “The Chase ”

ピカードの恩師が残したなぞのメッセージ。それを追って繰り広げられる地球人、クリンゴン、カーデシア、ロミュラン。すべての種族全てに共通する、40億年前の秘密とはいったいなんなのか?そして、各種族のDNAを利用したパズル。これを解くことによって得られた解答は、すべての種族はすべて同じルーツであったというもの。いつか、彼らの間に争いが無くなる日は来るのだろうか?


MAR.22.1997 「空の大怪獣 ラドン」

導入部の炭坑内夫同士のけんかから、次々と起こる謎の殺人。そしてメガヌロンの出現と追跡劇。そして、大怪獣ラドンの登場と見るものを引き付けてやまないテンポのいいストーリー展開。空を制する圧倒的な力を持つ怪獣ラドンの描写。精密に作られた博多の町のミニチュアセット。ラスト、火口に落ちていくラドンのカットは美しく感動的である。
地下に広がる有史前の世界や、等身大のメガヌロンの着ぐるみワーク。空を飛行機雲を描きながら飛んでいくラドンなど、まさにセンス・オブ・ワンダーのてんこ盛りと言えるのでは。

「空の大怪獣 ラドン」(56東宝) 監:本多猪四郎 特技:円谷英二 出:佐原健二、白川由美、平田昭彦


MAR.22.1997 「モスラ」

コメディメーカーのフランキー堺と、徹底的な敵役のジェリー伊藤のバランスが絶妙。フランキー堺のツボを心得た演技は、爆笑モノである。そしてザ・ピーナッツの歌うメロディーが映画全体を彩る。本当に楽しい映画。映画が娯楽であった時代の誰でも安心して楽しめる映画といえるだろう。ここには環境破壊がどうのとか、家族の絆がどうとか、小難しいテーマはまったくと言っていいほど出てこない。ザ・ピーナッツがああやって歌うシーンも理由もわかりやすいし、自然な流れだモンね。そして、最後に悪者はやっつけられてめでたしめでたしで終わる。こういう映画が新作で見たいなぁ。

「モスラ」(61東宝) 監:本多猪四郎 特技:円谷英二 出:フランキー堺、ザ・ピーナッツ、小泉博、ジェリー伊藤


MAR.23.1997 「怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス」

円谷プロダクション10周年記念映画。ちょうどこの頃はテレビでミラーマンやファイヤーマンなどの円谷ヒーローがオンエアされている頃。円谷プロダクションが絶好調の頃である。
この映画は、MAXは未見であったが、思わぬ拾い物。とにかく主演の犬塚弘のひょうひょうとした演技と、三波伸介のツボをおさえた演技は爆笑もの。いやぁ、あらためて三波伸介の偉大さに感心した。だって、とにかく面白いんだもん、この人。
ダイゴロウやゴリアスの造形には不満はあるけれど、それよりも犬塚、三波のドラマ部分の楽しさでぐいぐいとひっぱる映画である。監督は飯島敏宏。ウルトラシリーズではオーソドックスな演出をしている人だ。現木下プロ社長の彼の唯一の劇場作品として、もっと評価されるべきかもしれない。

「怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス」(72円谷プロ+東宝) 監:飯島敏宏 出:犬塚弘、三波伸介


MAR.23.1997 「フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)」

フランケンシュタインの怪物と地底怪獣が戦う!ここにウルトラマンの原点を見る事ができる。たぶん、この映画なくして、ウルトラマンは生まれなかっただろう。
戦中の旧ドイツ軍の秘密研究が日本にわたり、そして広島の研究所に。原爆による破壊にも耐えた、フランケンシュタインの怪物。このあたりのエピソードを丁寧に描いていて、非常にリアリティを感じさせてくれる。そして、食料を与える事によってどんどん巨大化していくフランケンシュタイン。水野久美との別離に、彼女のアパートにやってくるくだりなどは、異形のものの哀しみが表現されていて、とても心に残る。
おりしも地底から出現したバラゴンと戦い、勝利を収めるフランケンシュタイン。しかし、地殻の変動によって地下に沈んでいくその姿は勝利の雄たけびをあげながらも、どこか寂しげだ。
ところで、これは蛸無しバージョンでした。以前は、蛸ありバージョンもみたことあります。

「フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)」(65ベネディクトプロ+東宝) 監:本多猪四郎 特技:円谷英二 出:ニック・アダムス、水野久美、高島忠男


MAR.23.1997 「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」

「フラバラ」の続編のようで、実は違うという不思議な作品。下地になっているのは「海彦・山彦」でしょう。とにかくフランケンシュタインの怪物の兄弟喧嘩。ここででてくるフランケンシュタインの怪物は、どちらかというとエイプモンスターに近い。ま、顔はずいぶんと恐いけど。
なんといってもガイラは人をむしゃむしゃと食うわけで、かなり直接的な表現がされている。これくらい人を食う怪獣といえば、他には平成ギャオスくらいだろうか。これはかなりコワイ。
そして、なんといってもこの映画の影の主役はメーサー殺獣車である。この後の東宝怪獣映画やウルトラシリーズにも数多く出演。ゴジラVSデストロイアに至っては、冷凍メーザーなんてものまで出てきてる。このメーサー車が、森の中のガイラを攻撃するシーンは、怪獣映画屈指の名シーンであろう。このフィルムは、後年のゴジラシリーズでも使いまわされてるくらいだから。
実は、この「サンダ対ガイラ」は、MAXが記憶にある最も古い映画。多分、物心ついて始めてみた映画なのだ。これで、MAXの生きる道が決まったという、個人的には大きな思い入れのある作品だ。

「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ)」(66ベネディクトプロ+東宝) 監:本多猪四郎 特技:円谷英二 出:ラス・タンブリン、水野久美、佐原健二


MAR.27.1997 「エコエコアザラク」 “めまい”

まさに「悪魔に魂を売り渡した男」の話。同僚の才能や恋人など全てを妬むフォトグラファーが、ミサの力を借りてルキフェルと契約を交わす。しかし、その後記憶を無くしてしまった男は、その不自然な状況に疑いを持つ。そして、そこにミサが・・・。ルキフェルとの契約書を見せられ全てを思い出す男。彼は後悔の念と共に契約書を燃やし、そしてルキフェルの元に召されるのだった。ひとり残された恋人を、やさしく抱きしめるミサがいい。
しかし、元はといえばミサが手を貸した事なのだが・・・。人を殺すことにも手を貸すとは、ちと驚いた。


MAR.27.1997 「ビーロボ カブタック」 “追跡!! 酒飲みタイヤ”

デンデンローラー活躍の巻。新キャラクター(?)として新米婦警の中野美樹が登場。勤務中に買い食いしようとしたカップラーメンを“赤くて凄いスピードで走りまわるもの”に踏みつぶされて激怒、デンデンローラーとカブタックに疑いの目が・・・。
今回の対決は特になくって、ただタイヤを追っかけるだけというベタなもの。でも、キャプテントンボーグの「タイヤと木でたい焼き」というお約束の駄洒落に免じて許してあげよう。ほんと、この人謎だわぁ。
小百合ちゃんが出なくて、おぢさんさびしい。


MAR.28.1997 「メカゴジラの逆襲」

メカゴジラシリーズ第2弾である。思うに、マッドサイエンティストを演らせたら、平田昭彦の右に出るものはいないのではないだろうか?ゴジラの芹沢博士で、彼のイメージがかなり固まった部分はあると思う。
さて、この映画でも彼は他人からスポイルされ、人類への復讐を願う科学者の役。その為には、自分の娘がメカゴジラのコントローラーに使われることも黙認せざるをえない。そんな哀しみに満ちた科学者は、この人以外に演じることはできないだろう。
一方、その平田昭彦演じる真船博士の娘、桂も不幸である。実験中に死んだはずだが、それをブラックホール第3惑星人にサイボーグとして蘇えさせられる。そして、父の復讐の手伝いをしているのだが、人を好きになることによってその生き方にさざ波が生じる。
彼らの最期は不幸であった。ゴジラとメカゴジラの戦いの印象が薄い映画だ。

「メカゴジラの逆襲」(75東宝) 監:本多猪四郎 出:平田昭彦、藍とも子、睦五郎、佐々木勝彦


MAR.28.1997 「ゴジラ対ヘドラ」

ヘドラはゴジラである。1954年に東京を襲ったゴジラは、人の生みだしてしまった核の鬼っ子として登場した。そのゴジラが性格も姿形も変わってしまった時、再び鬼っ子が生まれる。それは人が生みだしてしまった公害の鬼っ子。皮肉なことに、その鬼っ子を倒す為にゴジラは立ち上がる。
ヘドラに悪意は無い。ただ純粋な生き物である。作り出したのは人間なのだが、その人間に忌み嫌われる。ヘドラを倒した後、その創造主である人間たちに一瞬向かい合うゴジラ。しかし、何もしないままに自分の居場所に帰って行く。そのゴジラにもはや荒ぶる神としての威厳は無いのだ。

「ゴジラ対ヘドラ」(71東宝) 監:坂野義光 出:山内明、柴本俊夫、木村俊恵、川瀬裕之、麻里圭子


MAR.28.1996 「電磁戦隊メガレンジャー」 “ナンなの?おっかけ迷惑娘”

耕一郎と千里のお話。しかし、またブラックメインとは・・・。メガレッドの立場って一体。まぁ、実質的なリーダーはブラックみたいなもんだからなぁ。
高校生くらいの淡いキモチみたいのが、そこそこ出てて良かったんじゃないのかな、今回。だんだん良くなっていくぞ、メガレン。このまま戦う高校生日記路線っていうのもいいかもね。
では、今回のいちおしカット。千里ちゃんです。

しかし、今回登場のハチネジレ、なんかこないだまで日曜の朝、テレビにでてたような気がする。


MAR.29.1997 「BLACK OUT」 “Selfishness”

「Futurity 11 Selfishness」。科学者の役割とはなんなのか?そして、“倫理”というラインをどこに引くのか。さらには、人の幸せとは何なのか?長い余生をベッドですごすのと、数年間の命でいいから輝いて生きるのとでは、どちらが幸せなのか?そのために科学者は何をすべきなのか?そして、“倫理”とは?
神谷の言っていることは、すべて正しいのだろう。そして、華屋の主張は治療を受けた人たちにとっては幸せをもたらすものではない。自身が信じてきた科学者としての「倫理」というものを、根本から否定され、しかもそれに対してまったく反論することができなかった華屋。自身の存在自体に大きな矛盾を抱く。
自らの頭に銃口を向ける華屋。彼は科学者として、これからどのように生きていくのだろうか?
“科学”と“倫理”。この大きなテーマについて考えさせられる、傑作エピソードである。


MAR.29.1997 「ウルトラマンティガ」 “怪獣動物園”

怪獣に生きる権利はあるのか?ただ大きいだけで何もしない怪獣がいたら、その怪獣は攻撃すべき対象となるのか?シンジョウは言う。怪獣は大きいだけで人々を恐怖させ、経済を麻痺させる。異形のものゆえに、その生存を許されない怪獣。だとしたら、人間も昆虫や小動物の立場で見たら怪獣となるのだろうか?
今回もそのテーマは重い。しかし、いつものようなコミカルな隊員たちのやりとりもあって、あまり重苦しい感じにはならなかったのが救い。確かにティガのセルチェンジ光線には、ご都合主義的なものも感じる。こんな技持ってるのなら、今までも使えばよかったんじゃないか?とか。ガクマとかね。あ、レイロンスの時はこれだったのかな?ま、とにかく、すっきりとしたハッピーエンドを久々に見ることが出来たので、良しとするか。子供が見た時に、後味の良さというものは大切だと思うし。
ストーリー&コメントはこちら。


MAR.30.1997 「エコエコアザラク」 “夢魔の花”

ミサがハウスキーパーとしてやってきた家庭。小説家の姉と高校生の妹。とても仲のよい楽しい家庭に、めずらしくミサの顔も和む。しかし、その姉は夢魔に狙われていた・・・。ただならぬ雰囲気に気付くミサ。そして、夢魔による攻撃に立ち向かうミサ。夢の中での夢魔は強くさすがのミサも苦戦する。しかし日の出の光と水晶玉の力でついに夢魔を倒す。
何も言わずに姉妹の元を離れていったミサ。姉は感謝の気持ちを込めてミサのことを小説にする。それをひとり読むミサの微笑みがいい。
いつもは外套かセーラー服のミサだが、今回はハウスキーパーの衣装。とても愛らしかった。料理もうまいらしいし。


MAR.30.1997 「ビーロボ カブタック」 “浮気探偵カブタック”

ますます好調(かな)のカブタック。今回もかなり突き抜けてきたぞい。パパの浮気調査にお約束の格好で尾行調査するカブタック。しかし、どんな変装したってばれるっちゅうの。それに怪しげな店で怪しげな格好でバイトするテントリーナ。この衣装はかわいいんだけどね。
対決もかなりでたらめでいいぞ。ロックということでロック尽くしの3番勝負。6×9=54才当てクイズに、オン・ザ・ロック早飲み、そしてロッククライミングだもんね。
この調子でがんがん行ってね。


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