大決戦!超ウルトラ8兄弟

超ウルトラ8兄弟って、超超兄弟ってこと?まぁ、なぜ超なのかっていうと、いわゆるウルトラ兄弟といわゆる平成ウルトラ3部作(名前の終りがアで終わる人たちですな、**アって)の共演は、メディア作品では初めてだからですね。例外として、ティガにウルトラマンが客演したことはあったが、あれはまぁ別物。
で、この作品ではウルトラ兄弟の設定の根底となる多元宇宙の概念を使って、ウルトラマンのいない世界に現れるウルトラ兄弟を描くことで強引に共演させてます。過去にも「ティガ&ダイナ&ガイア」でやってるけどね、こういう設定。
とまぁ、設定はトンデモ科学的だったりするんだけど。けど、もしウルトラマンたちが普通の人間だったら、なんてそんな「if」ワールドには心惹かれるものがある。ダンディ4たちは良き年を重ねた人々として描かれ、幸せな生活を送る。しかし、ダイゴ、アスカ、我夢の3人は夢をあきらめて、現状の安定した生活にどこかで疑問を抱きながらも、日々を過ごす若者。そんなダイゴの前に現れるミライ。
この作品、ダイゴ、アスカ、我夢が普通の人としてぎりぎりまで追いつめられた時に、自分の真の使命を思い出す、その過程の物語といってもいいだろう。他の次元ではウルトラマンであった彼らが、限界突破してそのことを覚醒し、光の巨人となる。このカタルシスにはゾクゾクした。
そして、戦う若者たちの姿を見て、ダンディ4もその使命を思い出す。前作同様に次々に変身する彼ら。彼らが良き人々として年を重ねてこられたのは、幼きダイゴたちの純粋な姿を見てきたからで、異なる世代が互いに影響しあって生きているのだよいうメッセージも感じられたりね。
で、強敵は超ウルトラ8兄弟によって倒されます。なんつうか、メビウス=ミライは完全に狂言回しですな。兄弟を次々に尋ねるとこが見せ場っだったかね、唯一の。郷に向かって、ジャック兄さん、いや新マン兄さん、帰りマン兄さんと呼びかけるところなんざ、我々としてはニヤリと。完全に狙われたなって感じで。
しかしまぁ、ウルトラシリーズの節目となるイベント的な映画ですなぁ。各ヒーローには、ちゃんとヒロインがついていて。特にダンディ4夫婦はいいんじゃないの。我が最初にして永遠の憧れであるひし美さんは相変わらず美しいし。アキが怪我をしながらもああして助かるという展開も、当時の設定を知る者なら涙モンでしょう。ハヤタ、レナの親子共演も嬉しいいし、たくさんのカメオ出演のみなさんも良かった。
あの赤い靴の少女が何だったのか、黒衣の者がなんだったのか、そういうとこをほったらかしにしているのも、余韻があっていい。そして、人類はついにM78星雲ウルトラの星に向かって旅立つというラスト。いや、ほんとにこれでウルトラシリーズ締めくくっちゃうんじゃないの?っていう終わり方ですな。希望に満ちた後味の良さではあるけど。
前述したように、イベント的な楽しさに溢れた良い作品。心配なのは、ホントにこれでおしまいになっちゃいそうな…。そんなことないよね、TYOさん。

「大決戦!超ウルトラ8兄弟」 08松竹 監督:八木毅 CAST:長野博、つるの剛士、吉岡毅志、五十嵐隼士、黒部進、森次晃嗣、団時朗、高峰圭二ほか